基礎知識
いびき・睡眠時無呼吸は何科を受診する?病院の選び方
久井 宏真
2026/9/6
いびき・睡眠時無呼吸は、睡眠時無呼吸の診療に対応する内科・呼吸器内科・耳鼻咽喉科・睡眠外来などに相談できます。 迷った場合は、かかりつけ医に相談するか、ホームページなどで「睡眠時無呼吸の検査に対応している」と確認できる医療機関を探しましょう。
受診先選びでは、診療科の名前だけでなく、検査・治療・継続的な診療にどこまで対応しているかを確認することが大切です。 鼻や喉の診察、睡眠中の呼吸の検査、CPAPやマウスピースによる治療では、複数の診療科が連携する場合もあります。
この記事では、成人のいびき・睡眠時無呼吸について、診療科ごとの役割と、病院・クリニックを選ぶ際の確認ポイントを解説します。
いびき・睡眠時無呼吸は何科?症状と目的から考える受診先
いびき以外にどのような症状があるか、何を相談したいかによって、受診先を考えます。 以下は相談先の目安であり、すべての方が同じ順番で受診する必要はありません。
症状・相談したいこと | 受診先の目安 |
|---|---|
大きないびき、睡眠中の呼吸停止、いびきに伴う日中の眠気 | 睡眠時無呼吸の検査に対応する内科・呼吸器内科・耳鼻咽喉科・睡眠外来 |
鼻づまりが続く、鼻や喉の状態を調べたい | 耳鼻咽喉科 |
高血圧や心臓病で通院中で、いびき・無呼吸も気になる | かかりつけの内科・循環器内科などに相談し、必要な評価につなげる |
睡眠時無呼吸のマウスピース治療を検討したい | 医科での診断・適応判断と、対応する歯科・歯科口腔外科での相談を組み合わせる |
睡眠時無呼吸の診療には、呼吸器内科だけでなく、耳鼻咽喉科、循環器内科、歯科なども関わります。「この科でなければ相談できない」と考えて、受診を先延ばしにする必要はありません。
内科と耳鼻咽喉科は、どちらを先に受診する?
睡眠中の呼吸を調べたい場合は、睡眠検査に対応する医療機関へ。鼻づまりや鼻・喉の異常を詳しく調べたい場合は、耳鼻咽喉科が相談先になります。 症状が重なっている場合には、診療科が連携して評価・治療することもあります。
鼻づまりがあるからといって、全員が耳鼻咽喉科を受診してからでなければ睡眠時無呼吸の相談ができないわけではありません。まず受診した医療機関で、鼻の症状と、家族からの呼吸停止の指摘などを両方伝えてください。
また、「内科はCPAP、耳鼻咽喉科は手術だけ」という区別ではありません。 耳鼻咽喉科でもCPAP療法を行う施設があります。希望する診療科の名前だけで治療方法を決めつけず、実際の対応内容を確認しましょう。
「睡眠外来」「いびき外来」なら、どこでも同じ?
外来の名称が似ていても、診療の対象や検査・治療の内容は同じとは限りません。 睡眠時無呼吸を中心に扱う施設もあれば、不眠症や過眠症などを含めて診療する施設もあります。実際に、睡眠時無呼吸の診療を専門とし、不眠症状については別の診療先への相談を案内している施設もあります。
予約時には、単に「睡眠の相談をしたい」と伝えるより、次のように目的を具体的に伝えてください。
「家族からいびきと呼吸停止を指摘されています。睡眠時無呼吸の検査に対応していますか?」
すでにCPAPを使用している場合は、「新しく検査を受けたい」のではなく、「CPAP治療の継続や転院を相談したい」と伝えると、受け入れ条件や必要な書類を確認しやすくなります。
強い眠気が中心の場合は、診療対象を確認する
日中の強い眠気には、睡眠時無呼吸以外の原因もあります。十分に眠っているのに眠気が強い場合には、ナルコレプシーなどの過眠症が関係することもあります。
「眠気があるから、どのCPAP外来でも対応できる」とは考えず、困っている症状を予約時に伝えてください。 原因が分からない段階では、まずかかりつけ医などに相談し、必要な診療につなげる方法もあります。
マウスピースを希望する場合は、最初から歯科でよい?
歯科に相談することはできますが、睡眠時無呼吸が疑われる場合は、医科での診断と連携して治療を進めることが重要です。 睡眠時無呼吸に対するマウスピースは、医師による診断・適応判断と、歯科医師による作製・調整を組み合わせて使用します。
希望する治療方法は、最初の診察で伝えて構いません。ただし、「マウスピースを希望していること」と「自分に適していること」は別です。 検査結果に加え、歯やかみ合わせなどの状態も確認する必要があります。
治療を始めた後も、歯やかみ合わせへの影響を確認し、睡眠検査で呼吸が改善しているかを評価することが勧められています。
歯科を予約する際には、睡眠時無呼吸の診断結果や紹介状など、必要な書類を確認しておきましょう。
病院・クリニック選びで確認したい5つのポイント
受診先を比較するときは、次の5点を確認すると、検査から治療までの流れを見通しやすくなります。
確認すること | 具体的に確認したい内容 |
|---|---|
① 睡眠時無呼吸の検査 | いびきの相談だけでなく、睡眠中の呼吸を調べる検査に対応しているか |
② 詳しい評価が必要な場合の対応 | PSGなどが必要になった場合、院内で行うのか、他院への紹介になるのか |
③ 診断後の治療と相談先 | CPAPを導入・継続できるか、使いにくさやトラブルをどこに相談するか |
④ 費用と診療の区分 | 保険診療か自費診療か、診察・検査・治療にどのような費用がかかるか |
⑤ 続けやすさと受診条件 | 診療時間、予約方法、通院頻度、オンライン診療の対象条件が生活に合うか |
検査結果がはっきりしない場合の対応も確認する
睡眠時無呼吸は、いびきの印象や質問票だけで診断するものではありません。症状や持病に応じて、睡眠中の呼吸を調べる検査を選びます。
簡易検査が陰性でも疑いが残る場合や、判定不能・記録不十分の場合には、PSGによる詳しい評価が必要になります。「検査を受けられるか」だけでなく、「結果に応じて次の対応を相談できるか」も大切です。
CPAPは、治療開始後のフォローも確認する
CPAP治療では、機器を受け取って終わりではありません。使用状況や治療効果を確認し、マスクの問題など、使いにくさへの対応を続けることが重要です。
「マスクが合わないときはどこに連絡するか」「診察はどのように受けるか」を確認しておくと、治療開始後の相談先が分かります。
大学病院や大きな病院でなければ、検査できない?
最初から全員が大学病院を受診したり、入院検査を受けたりする必要はありません。 睡眠時無呼吸に対応する地域のクリニックで、自宅の簡易検査から進められる場合があります。
ただし、すべての人に自宅簡易検査が適しているわけではありません。持病や疑われる睡眠障害の種類などに応じて、医師が検査方法を判断します。睡眠検査には、自宅で行うものと、医療機関で睡眠や呼吸を詳しく調べるものがあります。
病院の規模だけで選ぶのではなく、自分の状態に合う検査と、その後の診療を受けられるかで選びましょう。
大きな病院や専門外来を希望する場合は、紹介状や事前予約が必要かも、受診前に確認してください。
オンライン診療から相談することはできる?
オンライン診療に対応する医療機関では、自宅などから医師に相談できる場合があります。 ただし、オンラインで診療できるかは、症状や得られる情報などを踏まえて医師が判断します。オンラインでの対応が適切でない場合は、対面診療に切り替えます。
受診先を選ぶ際は、初診からオンラインで相談できるか、検査機器は郵送か来院受け取りか、結果説明や治療開始後の診察をどのように行うかを確認しておくとよいでしょう。
「オンライン対応」は、すべての患者がすべての診療を来院せずに受けられる、という意味ではありません。 対面での診察が必要になった場合の受診方法も確認してください。
予約するときは、何を伝えればよい?
病名や原因を自分で決めてから予約する必要はありません。気になっている症状と、相談したいことを伝えてください。
例えば、次のような伝え方です。
「家族から大きないびきと、寝ている間の呼吸停止を指摘されています。睡眠時無呼吸の検査を相談したいです。」
症状がいつから続いているか、普段の睡眠時間、持病や服用中の薬などは、診察で確認する情報になります。他院で検査を受けたことがある場合は、その結果も伝えましょう。
また、日中の眠気がなくても、呼吸停止を繰り返し指摘されている場合は相談してください。 自覚症状がはっきりしない睡眠時無呼吸もあります。
川越ひさいクリニックで、いびき・睡眠時無呼吸の検査を相談する
川越ひさいクリニックでは、睡眠時無呼吸が疑われる方に、オンライン診療と自宅での簡易検査を組み合わせた診療をご案内しています。
診察で症状を確認し、必要に応じて自宅簡易検査をご案内します。検査機器はご自宅へ郵送されます。届いた機器の説明を読み、ご自宅で検査を行っていただく方法です。
予約 → オンライン診察 → 検査機器の郵送 → 自宅で検査 → 結果説明・CPAP治療の適応判断
検査後は結果をご説明し、CPAP治療の適応を判断します。検査を受けた方全員がCPAP治療を始めるわけではありません。オンライン診療の可否や、必要な検査は診察で判断します。
「いびきや呼吸停止を指摘されている」「何科に行けばよいか迷っている」「自宅での検査について相談したい」という方は、WEB予約からご相談ください。